昨日から一夜明けただけで何も変わらないけれど、気持ちを新たにしてスタートしましょうと自分に言い聞かせます。
以前はおせち料理をおいしいと感じたことがなかったけれど、最近「おいしいね」と言いながら食べている自分がいます。そして、きょうもおいしくいただきました。
これも年齢のせいなのでしょうかね…
年末に読んだ浅倉秋成さんの「六人の嘘つきな大学生」。
就活生のお話ということで読み始めました。これは、ミステリーになるのかな…
人の本質を見極められるのかということがテーマになっていると思います。
構成が変わっていておもしろいと思いましたが、途中で何度か挫折しそうにもなりました。
その理由は、表現方法が少し難しめと感じたことと、理屈っぽいかなと思ったからです。と思っていたら、最後の解説部分に瀧井朝世さんが書いていました。
著書ご本人の談として「嫌になるくらい理屈っぽいと思います」ということを…
それでも読み進められたのは、やはり先が気になったからです。
私は大学生側でなく会社側の目線で読んでしまいましたが、人の本質なんて見極めることはできません。一人の女子学生が話していた月の話で人間の内面を表現しています。
就活では、学生さんたちは今まで培ってきたことを本人の一番すてきと思う形で表現します。自分の良いところをアピールして認められたいと思うのです。
その裏に普段の失敗や人に見せたくない部分などがあり、それが露呈したときに失望感を人に与えてしまうことがあります。
これは、普通のことなのですが、就活などの特別な時期には普通のことだとは思えない状態になるようです。
グループディスカッション準備のときは、優秀な学生が6人集まっているのでそれぞれ得意なことを担当しどんどん進めていく様子がうかがえました。
この会社に入りたい、内定が欲しい、ここを逃すと後がないなどのプレッシャーもある中、6人はよい関係を築いていきます。
これは、会社が出している課題が協力するもので、プレゼン次第では全員が内定という設定だからです。
ここから、誰か1人しか採用しないとなり、採用条件が変わりました。協力してきた仲間が全員ライバルに変化したのです。
このような選考形式は、実際にあるのかどうかはわかりませんが、私は参戦したくないなと思いました。
八年後に前人事部長が言っている話は、私も同じことを思っています。数回会っただけで人の本質はわからないし、採用側も学生側も運だと…
物語としてはとても面白い作品でした。