もうすぐ運動会があります。
今の運動会は、私の印象では「体育授業参観」って感じです。なぜなら、私は、運動会は一日かけていくつかの種目に参加し、途中でお弁当を食べて一大イベントの時代に育ってきたからです。
今の小規模運動会を否定しているのではありません。私も今のやり方に賛成です。子どもも先生も親も負担の少ない時間の使い方だと思います。
そして何より運動が苦手な子には一日の運動会なんて拷問かもしれません。
数日前に我が子がさえない顔をしていました。夕食を終えて寝る時間が近づいてきてもさえない顔の理由がわからず、「明日の準備はできている?」とそれとなく学校の話題に仕向けました。
しかし、なかなか手ごわい…何も言わないで寝ました。私の思い過ごしで少し疲れていただけなのかもしれないと納得しました。
翌朝、「運動会で○○ちゃんとペアで競技をすることになった」と言いました。
私は「ふ~ん、それが原因だったか!」という解答を得ました。
一言話し出すとどんどん話したい我が子ですが、言い出したのは朝です。私はそれをゆっくり聴く余裕はありません。きっとどこのご家庭も同じようなものだと思いますが、我が家も朝は嵐のように時間が過ぎていきます。
簡単に話を聴いて「思った通りに先生に話してごらん」と意見をし出勤しました。
帰宅後、気がかりだったことを聴きました。
ペアになった相手は小さい頃仲良くしていたお友だちでしたが、成長につれお付き合いがほぼなくなっていました。そのお友だちは我が子と口をきくこともなく喧嘩のような状態だそうです。
体育の先生は、各児童の体格を見てペアを決めたそうですが、声をかけても返事もしない相手とはできないと我が子は先生に話をしたそうです。
先生は、「同じくらいの背丈で決めているから変更はできないよ。安全性が一番だからね。」「安全と楽しさのどちらが大切なの?」と質問してきたそうです。
それに対し、我が子は、「楽しさの方が大切」だと答えました。
我が子の言い分はわかります。
一番のお友だちと楽しいことをしたいのではなく、運動会を楽しみたい。それには、誰であれ協力できる相手でないと安全性も楽しさも得られないという考えです。
話すことがいやな相手で無言で競技をすることは安全性にもつながるというのです。
浮かない顔をしていたのは、体育の先生と話し合って話し合いの余地がなかったからでした。朝、担任の先生にもう一度話してごらんと見送りました。
担任の先生は、「そうだね、体育の先生の安全が一番というのは先生方が常に考えていることだけど、あなたの意見もそうだと思う」と寄り添ってもらえたそうです。
「運動会のペアの前に相手との関係を修復することが先だね」と、担任の先生は話したそうですが、我が子は、
「修復したくないです。もう仲良くしたくないのでこのままでいいです」と過激な返事をしたと言います(笑)
その後、担任の先生が体育の先生ではなく教務主任の先生に相談したところ、何とあっさりこの競技がなくなりました。
朝は浮かない顔で出かけましたが、夜は笑っていました。
我が子の意見で競技がなくなったわけではないと思いますが、こんなに悩んでいたのに拍子抜けで新しくどんな競技になるのか期待しながら待ちたいと思います。